なぜ、すぐに効果が出るのでしょうか
筋トレというのでは、そんなにすぐに筋肉が強くなって、しっかり歩けるようになったというわけにはゆきません。 しかし、このBN体操というのは、筋トレというよりは、動作をからだ(つまりは頭)に覚えさせる、そういう動作トレーニングなのです。 動作トレーニングというのは、筋トレと違ってすぐに効果が出易いのです。 しかも、からだに動作をはやく覚えさせるこつというものがあります。 できるだけ、部分的で、単純な動作に分解して、それを一定回数以上繰り返す。 これが、短時間でからだ(あたま)に動作を覚えさせるこつなのです。
BN体操というのは、そういう考え方に基づいた体操なのです。 だから、誰にでもできて、しかもすぐに効果がでるという有難いことが実際に起こるのです。
ここで、大事なポイントは、人間の体は実にうまくできていて、部分の動きがよくなるとすぐに全体の動作に反映されてゆくということです。 そういうことがあるために、帰り道で歩くのが楽になるというようなことが起こるのです。
もうひとつ大事なポイントは、新しいダンスを覚えるというようなむつかしい動作を新しく学ぶというのではなく、日常の動作の再学習で、歩くなどの日常動作を若返らせるということなので、簡単に効果が出るということもあります。
残念なことがひとつ。帰り道での効果というのは、短期記憶として保たれたものです。 ですから、その効果は、半日から一日かけて減衰してゆきます。 しかし、それでも少しは残ります。 ですから、継続してこの体操をつづけていただくと、このような効果が長期記憶として、あたまとからだに定着します。
BN体操の効果で、日常生活での動きがよくなると、それまでと同様の日常動作を続けているだけで、筋力、体力が知らない間に向上してきます。 サークル継続の方たちからは、月2回のサークルだけで、だんだん体力がついてくるという報告を数多く聞かせたいただいております。
なぜこんなに都合のいい効果が出るのでしょう。 それは逆のケースを考えていただくと、理解できてきます。 加齢とともに知らない間に動作が小さくなってくる。 そうすると、それに伴って筋力、体力が低下してくる。 つまり老化現象につながっているのです。 一番わかりやすい例は、一週間ほどの入院生活を続けると、寝たきりではなくても、動きの小さい室内歩行のみとなるため、一気に筋力が低下してしまいます。 これが、動作不足が筋力の低下につながる典型的なケースなのです。
BN体操は、日常動作体力の向上を目標にします。 100キロのバーベルをあげる筋力を作ったり、100メートルを10秒で走る体力を作るものではありません。 日常生活強度の動きをながく続けても疲れない体力、筋力を作ることを目指します。
体全体の筋力バランス、特に、からだの上下での筋力バランスがよくなります。 体の重心が低くなるため、ちょっとしたつまずきで転倒するようなことがなくなります。 日常生活全般で直面する様々な状況に対応できる、しなやかで俊敏な身のこなしが身に付きます。 BN体操は、体調の改善にも効果があります。